開幕。男が引き攣れた呼吸で後退り、そして・・・


「必ず帰ってくる」と誓うサルヴァトーレ（ヨシキリ・チャトランガ）。
「待っている」と約束を交わす婚約者・ローラ（斜あゐり）。


旅立ちの時。
見送る母・ルチア（小松なっぱ）。


助け合いながらサルヴァトーレの帰りを待つ二人。


アルフィオ（慶雲）の妻となったローラ。


悲嘆にくれるルチアのもとへ、サルヴァトーレが帰還。


息子の不義を責めるルチア。


ローラへの恋を諦めきれず、約束の花を掲げるサルヴァトーレ。


仲睦まじい夫婦。
アルフィオはローラとルチアの仲を気に掛ける。


破滅的な結末を覚悟しつつ、それでも逢瀬を重ねる二人。
「じゃあ本気か」「ええ本気よ」


「酒の仕入れに」行っていたサルヴァトーレを労うアルフィオ。


かつてのように、和やかに話す二人。


教会。復活祭を祝うミサ。
秘かな逢瀬。


復活祭の宴。
「「「「乾杯！！！！」」」」


激昂するアルフィオ。
「この怒り、血を見るまでは納まらねえ。」


「あんたの酒は飲めんよ。俺の腹の中じゃ毒に変わるようだからな。」
「…ああ、そういうことかよ。」
宴は一転、緊迫した空気に包まれる。


激しい殴り合い。
お互いに、譲れないものがある。

「あんたの望みどおり受けてやる！！」
男たちは、決着をつけなければもう止まれない。


「この命で私の愛を証明するわ！」
自害しようとするローラを止めるルチア。


「それでも、俺もあんたの心臓を狙わざるを得ないんだ！」
「好きにすりゃあいいじゃねえか、兄さん。裏のブドウ畑で待ってるぜ。」
物語は結末へ向かう。


最期の別れ。
「僕を祝福して…。ありがとう…さよなら…かあさん！！さよなら…！！」


狂乱の叫びを上げるローラと、悲嘆に泣き崩れるルチア。




閉幕