彼らの国は、ネゴスとモロア、二つの民族で構成されている。
地下に造られたこの塹壕では、少数民族モロアの軍隊が
野営をしながら、撤退戦の最終防衛ラインを守り続けている。
兵は一人また一人と斃れていき
残っているのは「強い者」と「守られてきた者」だけ。
彼らは部族が信奉する勝利の女神の微笑みを待ち、
その日が来るまで仲間のために、国のために、命を賭す。
神託を告げるはずの巫女を「殺したい」ほどの想いで守る。
魂とはなんなのか、どこが清いのか、何がけがれているのか、
信念を物理的な力に繋げるにはどうしたらいいのか。
【我々は、やつらを通さない】。

有害物質を発する「火山から飛んでくる黒い袋」と
敵連合軍が送り込んでくる「意志のない巨大な白芋虫(カイコ)」と
戦いながら、命を守りながら、
強い想いを持ち続けるモロアの民を描きました。
「今の時代だからこそ」でもあり、いつでも、どんな時でも、
人として生きるための曲げられない一本芯。
この作品に触れた方々の魂に、炎を灯そうと思ってつくりました。
いい写真をたくさん撮っていただきましたので、是非ご覧ください。

斜あゐり
 


勝利を運ぶモロアの巫女 ニケ(Maggie)


部族の魂『蝶』を待つリタ(慶雲)


不在の隊長の代わりに部隊を守るダキニ(渡邊歩惟)


部隊随一の戦闘能力をもつサイファ(花田圭)


仲間を増やすために産卵するカイン(江村修平)


ヴァンダル人傭兵 ヨモツ(岡本牧子)










部族の魂をめぐる対立











死んだ卵













サイファは旅立つ












隊長ハディヤの帰還(笹ゆきみ)
















最後の卵を隊長に託す








重圧から解放される者と、解放されない者。夜







隊長は死をもたらした。リタが見届ける








サイファが戻って来て
これまで信じてきた情報が嘘だったこと
自分たちが国に利用され、棄てられたということ
生まれたばかりの仲間が死んだ理由
すべてが明らかになった

















神の怒り











モロアの誇りを軽んじ、保身のために神に弓引く




俺たちはニケを殺したい
ニケも俺たちに殺されたい
だから俺たちはニケを死なせない








なんのために戦うのか



それは、俺たちが決める








繋がってさえいれば、蝶は降りてくるよ。
たとえ死んでも、想いは残る。






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