◆ ライナーノーツ ◆

脚本・演出の酔月夢心による、本公演のライナーノーツです。



このお話はもともと、学生劇団の卒業公演として上演したものでした。

卒業生は二人の女性だったので、その二人の芝居を中心にし、
後輩にも一人キャストとして出てもらって、私の興味のある昭和初期を舞台に…
と皆で「これが最後だから」と頑張ったのが約2年前になります。

たくさんの方の力をお借りして、人物を新たに二人増やさせて頂き、
大幅にリメイク、戦後から70年という節目の年に上演させて頂きました。


ほんとうにありがとうございました。


処女作にはその作家の総てがある、というらしいです。

私は作家ではありませんが、多分、私がこれからも描いていきたい芽のようなものが要素としてちらばった作品になったのかなと思います。

ご覧になって下さった方は分かると思いますが、LGBTのこと、も書かせてもらいました。

折りしも今年、渋谷区で「パートナーシップ条例」が成立しました。
同性のカップルを異性の結婚と同様の関係と認めるものです。

法的拘束力は未だありませんが、これを足がかりに、もっとより良い世界になったらと願っています。

より良い世界に。

劇中で扱った226事件のような革命を私たちは起こさないでしょう。

でも、詩で革命が起こせると信じた詩人もいます。

これからも、まわりみちは物語を紡いでいきますが、お客様の深淵をそっと撫でることが出来たら。

そんな革命を起せたらどんなに幸いなことでしょうか。

また私の描く物語で出会えたら、嬉しくおもいます。

そうでなくても、劇場でお会いしましょう。

これからの私たちにご期待下さい!


酔月夢心


◆ CAST ◆


斜あゐり
花田圭(Random Encount)
梨愛
七井悠
舞尋



◆ STAFF ◆


作・演出 酔月夢心
舞台監督 山田淳二
美術 もりまみこ
照明 高口綾
音響 Nowhere Man
制作 青星 大
小松なっぱ
Maggie
舞台 大山航
慶雲
フライヤーデザイン 清水真衣子
情報宣伝 七色からす